肩こりと頭痛はどういう関係があるの?~原因と解消法~

肩こりの悩みはもはや現代病と言うほど身近なものです。
その中でも厄介なのが肩だけでなく、頭痛につながるケースが多いことです。
頭痛が起こってしまうと、集中力も半減しますし、何より思考が働くなり、仕事などに支障が出てしまいます。
一度頭痛が始まってしまうと頭痛薬を飲んでもなかなか痛みが引かない場合もあり、本当に困ってしまいます。
今日は肩こりからくる頭痛について調べてみました。
Contents
肩こりと関係のある頭痛
肩こりと関係がある頭痛は主に以下の2つです。
- 筋緊張性頭痛
- 偏頭痛
筋緊張性頭痛
肩こりが原因で起こる頭痛の大半はこの筋緊張性頭痛です。
(筋緊張性頭痛、筋収縮性頭痛なんて言い方もあるそうです。)
首や肩、腰などの筋肉が収縮して緊張状態になり、血のめぐりが悪くなることから頭痛が起こります。
冬場に外にいるときに頭痛が起こる場合や夏場のエアコンがガンガンに効いた室内で過ごしている時に感じるようなら筋緊張性頭痛と言えるでしょう。
肩などの筋肉が縮こまっている場合が多いので、普段から肩こりの症状がある人は肩こりから派生した頭痛かもしれません。
一般的には緊張型頭痛と言われており、温めることで症状が緩和されると言われています。
(冬に外で頭痛を感じている人は暖かい飲み物を飲むことで頭痛が和らいだり、温かい室内に入って頭痛が治るということがあります。
反対にエアコンの効いた室内から暑い外に出たら頭痛が治ったなんてこともあります。)
偏頭痛(片頭痛)
緊張型頭痛とは異なり、血管が拡張されて神経が刺激されるために起こる頭痛です。
血管の拡張は食べ物で誘発される場合もあります。(チーズやお酒、チョコレートなど)
脈に合わせてずきずきやドクンドクンといった痛み方をする場合は偏頭痛(片頭痛)です。
血管の拡張が原因であるため、痛む箇所を冷たいもので冷やす、カフェインを摂取するなどの方法で緩和することが可能です。
一見、肩こりからくる頭痛とは関係がないように思うかもしれませんが、頭痛が起こる前に肩こりが悪化して、首や肩の張りが気になることがあったり、肩だけなく後頭部の張りが気になったりといった症状があれば、それは肩こりと関連した偏頭痛の場合があります。
それは偏頭痛の原因となる三叉神経が頭だけでなく首や肩にも存在しているからで、首や肩の三叉神経に痛みが波及し、肩こりが発生します。
その他の頭痛
肩こりと頭痛の併発は他の病気が原因である可能性があります。
病気が原因で起こる頭痛を症候性頭痛と言い、くも膜下出血や脳出血、脳梗塞などでも頭痛が起こります。
普段から肩こりがひどく、頭痛の症状がよく起こる場合、病気の可能性を見逃しがちになるため、要注意です。
肩こりから頭痛につながりやすい人
体全体に疲労がたまっている人、体全体が凝っている人
体全体の血行が悪いと当然、肩こりや頭痛も起こりやすくなります。
眼精疲労
目の筋肉と肩周辺の筋肉は密接に関係していて、目の筋肉が疲れると必然的に肩近辺も疲労してしまいます。
また度数があっていないメガネやコンタクトをつけていることで、姿勢が悪くなり、肩に力が入りやすい状態になってしまうというのも頭痛につながる原因の一つです。
デスクワーク
デスクワークの場合、大きく動かなくても仕事がこなせてしまうため、同じ姿勢で居続けることが多くなります。
そうなるとどうしても筋肉は固まってしまうので、肩こりが起こりやすく、頭痛にもつながりやすいです。
咬み合わせが悪い
咬み合わせが悪いと顎周りの筋肉が緊張し、血行が悪くなります。
結果として肩こりや頭痛の原因となります。
姿勢が悪い
猫背など姿勢が悪い人は肩がこりやすくなります。
仕事中に背中が丸まってくるという方も要注意です。
冷え性
緊張型頭痛が起こりやすい方の場合、冷えは肩こりの大敵です。
体を冷やすことで血行が滞り、肩こり、頭痛につながる可能性があります。
夏場にエアコンの効いた室内で過ごす場合は1枚はおれるカーディガンやストールなどを用意しておくと安心ですね。
肩こりからくる頭痛が悪化するとどうなるか
冒頭にも書いたようにめまいや吐き気につながることがあります。
めまい
肩こりだけでなく首のこりが関係していて、三半規管に影響を与えていると考えられます。
首の位置が変わったときにふらっとしたり、まっすぐ歩いているつもりなのに片方に寄ってしまうなどの症状が表れます。
吐き気
明確に肩こりと関連があるわけではありませんが、首のこり、ストレートネックの症状がある人は吐き気につながるケースがあります。
ストレートネックが悪化すると自律神経失調症になる可能性も出てくるそうなので、注意が必要です。
あまりにもひどい頭痛、「今までに経験したことがないような痛み」がある場合は「器質性頭痛」(くも膜下出血や脳腫瘍など)という大きな病気の場合もあるので、ただの頭痛だと甘くみず、病院に行くことが大切です。
肩こりからくる頭痛を解消する方法
病院に行く
頭痛外来、神経内科、脳神経外科など専門の病院があります。
マッサージする
緊張型頭痛の場合は血行を良くすることで緩和することが出来ます。
患部を温め、腕、背中、肩周辺をマッサージしたり、耳をもむだけでも血行改善になるため効果的です。
対して、偏頭痛の場合は血行をよくすると悪化してしまうのでマッサージは厳禁です。
ツボ
目の周りや頭にはツボがたくさんあるため、気持ちがよく感じる場所を圧してみましょう。
(襟足の付け根にある風池、眉頭にある攅竹などは頭痛に有効です。)
入浴
入浴は全身を温め、血行をよくするので、肩こりの解消に効果的です。
肩こりからくる頭痛の治療・薬
MRI・CTなどで根本原因を見つけ、脳などの病気だった場合、それにあった治療をする必要があります。
それ以外の場合は痛みに対処するための鎮痛剤や頭痛の根本を緩和するため、緊張をほぐすための薬などを処方されることが多いようです。
まとめ
- 肩こりからくる頭痛は筋緊張性頭痛や偏頭痛の場合もあるが、病気が原因の場合もある。
- 頭痛への対処はツボ押し、マッサージ(筋緊張性頭痛のみ)、などは有効だが、長引いたり、過度に痛むようなら病院にかかる方がよい。
⇒長引く肩こりについてはこちら肩こりの原因