湿疹とストレスはどういう関係があるの?~ストレスとは?湿疹とは?~

2日前位から首に湿疹?が出来てしまい、かゆくて仕方がありません。
はじめは気のせいかとも思いましたが、全然かゆみが引かないし、仕事中もかゆくてそわそわしています。
前にも何度か首もとに湿疹が出たことがあったのですが、最近はなかったので感知したものだと思っていました。
湿疹が出るとき、仕事でイライラすることやトラブルが重なり、かなりストレスが溜まっているということが多いです。
最近も似たような状況になっているので、ストレスは相当溜まっています。
ストレスが原因で湿疹ができるというケースも珍しくないそうですが、ストレスと湿疹にはどのようなつながりがあるのでしょうか。
今回は湿疹とストレスについてまとめます。
Contents
ストレスとは
まずストレスについてです。ストレスは人間関係や仕事の状態、職場環境による精神的な負担だけではなく事故や怪我、寒さ、暑さなどあらゆる刺激に対して起こる体の反応のことを言うため、厳密に言うと心で感じる負担に限定しているわけではありません。
とはいえ、私自身「ストレスが溜まった」という時、精神的な負担のことを意図して使用しますし、今年(2016年)から実施が義務化されたストレスチェックの名前にある「ストレス」も精神面のものを主に指しているように思います。
そして、今回使うストレスという言葉も精神的な負担という意味です。
ストレスチェック
実施が義務化になったと言っても、実際はまだ実施されていない企業も多いとか。(私の知人の会社ではまだ実施されていないようです。)
私の会社ではストレスチェックの結果で面接指導対象者かどうか判断され、個別に連絡がいくと会社の実施要項に書かれていたのですが、実際にどこまで対応がされるのか今はまだ不明瞭な部分が多いです。
もしストレスチェックが会社で実施されていない場合でも、厚生労働省のサイトでストレスチェック用のプログラムが無料配布されています。
また厚生労働省公式ではありませんが、無料でチェック出来るWEBサイトもあるので、気になる方は試してみても良いと思います。(ただし、その結果の信憑性は保証できないため、結局は心療内科なり病院を受診する必要があります。)
ストレスによって起こる異変
ストレスは絶対にあってはならないというものではなく、適度なストレスは身心の成長に必要なものです。しかしストレスが過剰になると体にとって良くない影響を与えてしまいます。
ストレスが過剰になると
- 抑うつ感
- 無気力
- 不安感
- イライラ
など精神的な不調があらわれることが珍しくありません。そしてその症状が悪化してうつ病などを発症する場合もあります。
精神面に不調が表れなくても
- 胃痛、ムカつき、嘔吐など胃の不調
- 過敏性腸症候群など下痢、または便秘
- 頭痛
- 湿疹
など体に異変が表れることもあります。
これらの症状が起こるのは自律神経のバランスが崩れ、体の機能に異常が出てしまったり、体の免疫力が落ちたりしているからです。
今回はストレスによって起こる湿疹に注目していきます。
湿疹とは
湿疹=皮膚炎
湿疹は皮膚の表面に生じた炎症のことを指し、皮膚炎と意味は同じそうです。
かゆみがないものは湿疹ではない?
湿疹は小さなぶつぶつや水泡が出来てかゆみを伴うものを言い、かゆみが全くない場合は湿疹ではないとか。(にきびや吹き出物の類は基本的にかゆくないし、区別されるのもわかる気がします。)
湿疹の原因
湿疹の原因というと
- 摩擦
- アレルギー
- カビ菌
- ウイルス
などの直接的なものを思い浮かべるかもしれません。アレルギーについては体質の影響が大きいですが、他の3つは少し違います。
摩擦、カビ、ウイルスなどの影響で湿疹が現れる原因の一つに今回のテーマである
ストレス
が深く関係しています。
湿疹とストレスがどのように関係しているのかというと
ストレスが肌を守るための力を弱めてしまうから
です。
カビ菌やウイルスは唐突に現れるものではなく、健康な状態でも肌に存在しています。しかし、肌が健康な状態であれば常在菌による湿疹は起こりません。
ストレスによって肌のガードが弱い状態になっているといつもは平気な刺激でも過敏に反応して炎症を起こし、湿疹となってしまうわけです。
湿疹の種類
湿疹にはさまざまな種類があり、
などがあるそうです。加えて植物や化学物質などに触れることで起こる湿疹=接触性皮膚炎もあります。
脂漏性皮膚炎/皮脂欠乏湿疹
脂漏性皮膚炎は皮脂が多いから、皮脂欠乏性湿疹は乾燥から起こります。
脂漏性皮膚炎は皮脂の分泌が多い鼻や顔周辺の耳周り、頭皮に起こり、炎症、乾燥して皮がめくれるなどの症状が出るのが特徴です。
脂漏性皮膚炎は癜風菌(でんぷうきん)というカビ菌が原因で起こります。この癜風菌は人間の肌から分泌された皮脂を脂肪酸に分解する作用を持ち、その脂肪酸が原因で皮膚に炎症を起こすのだそうです。
癜風菌が頭皮で増殖すると、頭皮の皮膚が剥がれ落ちてフケになります。
このタイプのフケは脂っぽく感じられるもので、乾燥性のフケとは原因も対処法も異なり、乾燥性のフケ対策用シャンプーなどを使っても症状が良くならないため、注意が必要です。
フケについてはこちらにも書いています。→フケを改善するにはどうしたらいいの?髪の洗い方にコツがある
対して、皮脂欠乏性湿疹は乾燥が原因で起こるガサガサ、粉ふき、ひび割れなどのことを言います。
冬になると足が白っぽく粉をふいた状態になってかゆくなるという方も珍しくないと思いますが、まさしくその状態です。
私も年を重ねるごとに足の乾燥が目立つようになり、かゆみを感じることも少なくありません。
冬は熱いお風呂で温まりたいところですが、熱すぎるお湯は乾燥に拍車をかけるのでNGです。
強い洗剤などを日常的に使用することで手に症状があらわれることもあるため、ゴム手袋などを使い肌への刺激を少なくする、そもそも肌に刺激が少ないタイプの洗剤を使用するなどの工夫で防ぐことが出来る場合もあります。
神経皮膚炎
皮膚が厚くなったタイプの湿疹のことを言い、赤色ではなく白っぽい色になることもあるそうです。
首、太もも、陰部などを中心に起こります。
以前陰部の近くに皮膚が硬くなった出来ものが出来たことがあるので、もしかしたらあれは湿疹だったのかもしれません。
神経性皮膚炎が悪化するのは初期段階で掻いてしまうことが原因だそうです。病院で治療薬やかゆみ止めをもらうほか、血行が促進されるとかゆみが強まる傾向があるようなので、長風呂を避ける、飲酒を避けるなど日常生活で症状を抑えることが可能です。
尋常性湿疹
手湿疹やうっ血性皮膚炎(血流がわるくなることによって起こる湿疹)などさまざまな湿疹が当てはまり、原因不明で起こった湿疹もこの中に含まれるのだとか。
蕁麻疹とは違う?
蕁麻疹は症状が出ると赤くはれてかゆみを生じます。早くて数分で症状が出なくなるそうです。
蕁麻疹も湿疹の一種かと思っていましたが、蕁麻疹は湿疹ではないのだそうです。
かゆみがあるのは湿疹と同じですが、症状が出たり治ったりを短いスパンで繰り返すという点が異なるそうです。
蕁麻疹の原因は
- アレルギーが原因で起こるもの
- アレルギー以外が原因で起こるもの
とあり、アレルギーは食べ物などの口に含むものによって起こったり、草花や虫などに接触したりした時にも起こります。
アレルギー以外が原因の場合は布などで起こる摩擦、ゴムなどの圧迫、気温、汗をかいた時などに症状が起こることがあります。
湿疹は全身どこにでも出来る?
湿疹は絶対にどこにしか出ないというわけではないのですが、特に出やすい場所があるようで
- 首
- 顔(おでこ・口周り・鼻・耳周り)
- 膝裏
- ワキ
- 肘の内側
など肌がこすれあうところ、皮膚が柔らかく弱いところがそれに当てはまります。
ウイルスやカビが原因で起こる湿疹やアレルギー物質などに触れて起こる接触性湿疹の場合は全身どこでも起こる可能性があります。
ストレスが原因?首に出た湿疹
1年くらい前に首元に半月型のような帯状の湿疹が出ました。あまりにも広範囲だったため、帯状疱疹を疑ったのですが、画像を調べてみた結果帯状疱疹とは違うものでした。
(病院でも帯状疱疹とは言われなかった。帯状疱疹は水ぼうそうと同じウイルス(水痘ウイルス)が原因で起こり、大きめのボツボツした湿疹が大量に出来るそうです。私にできたのは汗疹のような小さいザラザラしたポツポツ)
幸せなことにそれまで湿疹などの肌トラブルには見舞われたことがなかったため、何事かと、、。
ちょうど「デュラララ!!」というアニメがやっていた時期で、その中の登場人物に首から上を整形している女の子がいるのですが、ちょうどその傷跡みたいだなと思っていました。
湿疹が起きた時の対処法に対して無知だったっため、自宅にあったオロナインやメンソレータムなどの塗り薬を塗ったら湿疹の範囲が広がるという最悪の結果に。
かゆいし、首元ということでかきむしるわけにもいかないしで困ってしまい、皮膚科に行くことにしました。
その時もらった薬はリンデロンというステロイド系の薬で、その薬を塗ったらすぐに湿疹が治って驚いた記憶があります。
しばらく生理前などの肌が敏感になる時期は同じような湿疹が出ていたのですが、ここ数カ月の間は湿疹がなく治ったと思っていました。
最近またストレスが溜まっていたし、生理中だったので免疫力が弱まっていたのかな?なんて考えています。
これもストレス?顔に湿疹
首に湿疹が現れたのと同時期に顔(特におでこ辺りにかゆみを伴うできものが出現しました。)再度皮膚科を受診してみていただいたのですが、やはり明確な病名は言われず、ロコイドという塗り薬を処方されました。
同じくステロイド系の薬であり、リンデロンよりも効果は低いお薬のようです。
一般的に顔に塗るステロイド系の薬は効果が若干弱いものが多く、私の場合は効果がありませんでした。(副作用や悪化を避けるためだそうです)
そのため、病院で薬が効かないと相談したところ、リンデロンを顔に塗っても大丈夫だと言われたので、その通りにしたら顔の湿疹もすぐに治りました。
顔に湿疹ができたとき、化粧もしづらいし、ただでさえストレスが溜まっているのに肌が荒れたことで余計にストレスを感じました。
私の場合おでこだったので、前髪で隠すことが出来てまだマシでしたが、頬などの目立つところに出来てしまったら本当に嫌だったろうと思います。
湿疹の治療・薬
湿疹が出たらまずは皮膚科に行きましょう。間違った市販薬を塗って悪化する、菌が人に感染するなどのトラブルを招くリスクが上がります。
治療はステロイド系の塗り薬や抗生物質などを処方されるのが一般的です。
ステロイドのお薬は長期使用すると肌によくないため、必ず専門医の指導に従って使用してください。
(1年前に湿疹が出たときに貰った塗り薬。もうほとんど終わりかけで、リンデロンについては今回蓋をなくしてしまいました。)
薬を使えば症状は治まりますが、肌が弱っているとすぐに再発してしまいます。
ストレスを溜めないように工夫する、食事に気を配るなどで肌を健康な状態に保つのが大切です。
まとめ
- ストレスは肌を守る機能を低下させてしまうことがある。
- 湿疹は布などの摩擦、アレルギー以外にカビやウイルスが原因になることもある。
- ストレスによって肌が弱っているとカビやウイルスによる湿疹が起こりやすくなる。
- 湿疹の治療は抗菌、抗ウイルスの塗り薬、抗生物質などを使う方法がある。
- 治療のほか、免疫力を高めるためにストレスの軽減、免疫力の強化が大切。