髪の静電気を抑える方法~加湿・シャンプー・ヘアオイルetc.~

冬になると静電気がバチっとくることが多くなりますよね。小学生のころは下敷きなんかを使って静電気を立てて遊んでいたものですが、今となっては静電気が起こると痛いし、髪の毛は広がるし、悩みは増えるばかりです。
私はというともともと静電気は立ちづらかった方なのですが、大人なってからは静電気を感じることが増えてきました。
冬になると髪もまとまりづらくなるし、どうにかする方法はないものでしょうか。
今回は静電気が起こる原因や髪の静電気対策などについてまとめます。
Contents
静電気の仕組み
人の体や髪の毛、マフラーなど物質のすべては分子から成り立っており、それぞれ電気を持っています。
それぞれプラスの電気を溜めやすい、マイナスの電気を溜めやすいなど性質があり、プラスとマイナスのそれぞれの性質を持つものが電気を溜めた状態で接触すると、マイナスの電気がプラスの電気を持つ物質へ移動します。
その時に起こるのが静電気なのだそうです。
静電気でばちっとくる理由
静電気でばちっと来るとき、多くは金属を素手で触ろうとしたときなどが多いのではないでしょうか?
人間の体がプラスの電気を溜めていて、金属の方がマイナスの電気を溜めている状態だった場合、触れた瞬間に金属が持っているマイナスの電気が人体の方へ移動します。このタイミングで静電気でばちっと来てしまいます。
髪に静電気が起こりやすい原因
静電気が起きたと感じるタイミングは人それぞれかと思いますが、マフラーを取ったときに髪が逆だったりした経験はありませんか?
髪が長い人であるほど、特に起こりやすいと思います。せっかく髪の毛を綺麗にスタイリングしてから出かけても出先で静電気のせいで崩れてしまったということも珍しくないはずです。
髪に静電気が起こりやすい原因は何より
乾燥
です。特に冬は室内も屋外も空気が乾燥しています。空気が乾燥しているということは髪の毛の水分も奪われているということ。
しかも髪が傷んでいる状態だった場合は余計に水分量が少ないので、静電気がより起こりやすくなっているというわけです。静電気が起こることで髪にはさらにダメージが加わるため、切れ毛などの原因にもなってしまいます。
冬だから、乾燥しているから仕方がないと諦めるのではなくなるべく早く対策を練ることが大切です。
髪の静電気対策
静電気が起こる原因は乾燥にあると言いました。だったらまずすべきは乾燥状態から打破することです。
まずは部屋の加湿
梅雨から夏にかけては静電気を感じることは滅多にありませんよね。それは湿度が高いからです。乾燥状態から抜け出すには加湿してあげることが大切になります。
室内を加湿する方法は
- 加湿器をおく
- 室内で洗濯物を干す・濡れタオルを干す
- 洗面器・コップに水を入れておく
- 観葉植物をおく
- 床を水ぶきする
- 室内で霧吹きをする
- お風呂場のドアを開けておく
- 熱帯魚、金魚など水槽で何か飼う
- マスクをする
などがあります。
大きな加湿器を買うとかなり大きな出費になりますが、卓上における簡易加湿器などもあるので、一つあると便利そうです。
ペーパー加湿器は電気代もかからず、水道水を入れてセットするだけで加湿ができますよ。
観葉植物や水槽で何か飼い始めるのは大掛かりなので、まずはタオルや洗濯物を干すようにしてみましょう。
適切な湿度かどうかチェックするには氷水をコップに入れて、2~3分待つという方法があります。
コップの外側に水滴がつけば適切な湿度になっている証拠です。水滴が付かなければ乾燥しているので、加湿を心がけましょう。
空気が乾燥していると静電気で髪や肌にダメージがあるほか、感染症などにもかかりやすくなり、あまり良いことがありません。普段から乾燥していないか意識してみてくださいね。
髪の静電気を起こさないようにするには
ブラシや櫛の素材にもこだわろう
髪をといでいるとき、ブラシと髪の間では静電気が発生してしまいます。なるべく静電気を起こさないようにするためにはブラシの素材がポイントです。
プラスチック素材のブラシは手に入りやすく手入れも楽ですが、髪にとってのメリットは少ないです。
静電気を発生させてキューティクルを乱したり、切れ毛の原因になったりします。
ブラシを使うなら動物の毛で出来た天然のものを選ぶと静電気が起こりにくいそうです。適度に油分を含むので髪をつやつやにしてくれる効果もあるとか。
動物の毛で出来たブラシは獣毛ブラシとも呼ばれていて、イノシシやブタの毛のブラシが主流のようです。
イノシシの毛を使ったブラシの方が高価で硬さがあり、ブタの方が手ごろな価格でイノシシの毛のものよりはやわらかく出来ています。ブタの場合は軟豚毛というより軟らかいタイプもあるようです。
また、木製の櫛を使うのも静電気を起こしにくく、キューティクルが整うなどのメリットがあります。(写真はつげ櫛です。)
ヘアケアスプレーを使う
静電気は乾燥が原因で起きているので、その分の水分を外から足してあげればよいというのがヘアスプレーの目的です。
お風呂から上がった後、肌に化粧水をつけるのと同じで髪からも水分は奪われていきます。ヘアケアスプレーを使うことで、髪のうるおいを保ち静電気が立ちにくい状態を作ってくれます。
ダメージケア用やトリートメントタイプ、スタイリング剤を兼ねたものなど様々です。ドラッグストアにもたくさんの種類があるため、お気に入りを見つけてみてください。
ヘアオイル
静電気を起こさないようにするには洗い流すタイプのトリートメントよりもつけたままに出来るものの方がおすすめです。ヘアオイルは髪の水分を閉じ込め、ドライヤーなどの熱からも髪を守ってくれるのでダメージ予防にもなります。
髪の長さにもよりますが、1~4滴程度で髪全体に使えるのでコストパフォーマンスも十分です。
ヘアケア用のオイルとしてよく知られているのは椿油ですが、あんず油やホホバオイル、アルガンオイルなどいろいろな種類があるので、香りなどでお気に入りを見つけてください。
あんず油を使用したことがありますが、甘酸っぱい香りで使い心地もよかったです。
ヘアオイルを使うとべたべたするのではという方のためにオイルの使い方も紹介しておきます。
ヘアオイルの付け方
- お風呂上りのトリートメント代わりに付ける場合は、髪をタオルドライした状態でオイルをつけます。
- ヘアオイルを手に数滴出したら、まずは手になじませてください。手をオイルで保湿するようなイメージで指の間までなじませていきます。
- ※オイルをいきなり髪につけてしまうとべたつきの原因になる上に髪全体に広げられなくなります。
- オイルをつける順番は毛先から髪の内側、外側です。この順番を守ればべたっとしてしまうのを防ぐことが出来ます。
静電気を起こしにくいシャンプー
シャンプーなんてどれも同じかと思えば大間違いです。静電気を起こしにくいシャンプーもちゃんとあります。
例えば、
- アミノ酸シャンプー
- 帯電防止剤入りシャンプー
などです。
アミノ酸シャンプー
アミノ酸シャンプーは洗浄成分がアミノ酸系の成分で出来ているシャンプーのことです。
アミノ酸はタンパク質を構成するもので人の体の約20%を占めています。
肌のハリやうるおいを保つために必要な成分なので、必要な皮脂を落としすぎないため、乾燥しにくく地肌や髪にとって優しいシャンプーです。敏感肌などの人も安心して使うことが出来ます。
帯電防止剤入りシャンプー
帯電防止と聞いてピンとくる方は少ないのではないかなと思います。静電気が起こりやすい人というのは電気を溜めやすい=帯電しやすい人です。
帯電防止剤入りのものを選べば、電気を溜めにくくなるため静電気を起こしにくくすることが可能です。
アミノ酸系シャンプーの中でもコカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタインという成分が含まれているのが帯電防止効果があるものなのでチェックしてみてくださいね。
服装にも気を付けよう
冬は服装選びも静電気を防ぐためのポイントになります。
冬はセーターなどを着る機会が増え、静電気がたくさん起こると感じるかたもいると思います。
その時は服の素材にも注意してみましょう。
例えば、
- アクリル素材のセーターを着たときにはアクリルやポリエステルのインナーを選ぶようにする、マフラーの素材はアクリルにする
- ウール素材のセーターの場合は綿やレーヨンのインナーを選び、カシミアのマフラーをつける
などです。
服の素材によってプラスの電気を持つものとマイナスの電気を持つものがあります。静電気が起こりやすいのはマイナスとプラスの異なる電気を持っているものなので、それらを避けて組み合わせるのが静電気を起こしにくくするコツです。
プラスの電気を持つ素材の一例として、
- 毛皮
- ウール
- ナイロン
- シルク
- レーヨン
- 木綿
マイナスの電気を持つ素材には
- アクリル
- ポリエステル
などがあります。
しかしファッションは見た目も重要です。素材の組み合わせばかり気にしてファッションを楽しめなくなるのは残念なので、あくまで参考にしてみてください。(裏地などを気にしだしたらキリがありませんよね。)
ちなみに皮素材のものは静電気を放電してくれるので、マフラーを外すときや上着を脱ぐ前に皮素材に触れておくとバチバチしなくなるそうです。
髪と静電気に関するまとめ
- 髪に静電気が起こってしまうのは空気や髪そのものの乾燥が原因
- まずすべきは部屋の加湿、洗濯物を部屋干ししたり濡れたタオルを干すだけでも加湿になる
- ブラシは天然毛のもの、くしなら木製のものを使うと乾燥しにくく艶が出るなどのメリットがある
- ヘアケアスプレーやヘアオイルをつけて、髪が乾燥しにくい状態を作る
- アミノ酸シャンプー・帯電防止剤入りのシャンプーを使って静電気を防止する
- 服の素材の組み合わせによって静電気が発生しやすくなる場合がある、同じ素材のものプラスはプラス、マイナスはマイナスの素材で組み合わせると静電気が起こりにくくなる