カフェインを控えたら肩こりが治る?カフェインの作用について

「カフェインの摂取を止めたら肩こりが治った」という話をネット上でちらほら見かけます。私自身、結構な肩こり持ちで、肩こりの改善目的ではありませんが、ここ数年はカフェインを控える生活をしています。
正直、私はカフェインを控えるようになって肩こりが劇的に改善されたと感じたことがありません。肩こりの原因は人によって異なりますし、カフェインが関係するタイプの肩こりと関係しないタイプの肩こりのあるのかもしれません。
今回はカフェインの作用と肩こりについて改めて調べました。
Contents
カフェインの作用について
カフェインの摂取によるメリット
カフェインを摂取すると
- 脳
- 筋肉
- 血管
- 胃
- 神経
に作用し、体の様々な場所に影響を与えます。カフェインの摂取によって得られる具体的な効果は
- 眠気覚まし
- 集中力アップ
- 血管拡張による偏頭痛の軽減
- アドレナリン分泌・興奮作用
- 胃液の分泌
- 脂肪燃焼・持久力向上
- 女性ホルモンエストロゲン分泌
などがあります。
カフェイン摂取によって起こる不調
カフェインを摂り過ぎると以下の不調が起こることがあります。
- 眠りが浅くなる・寝つきが悪くなる
- 血管拡張による頭痛
- 胃が荒れる
- 女性ホルモンのバランスが乱れる
- イライラしやすくなる
- カルシウム・鉄不足
- めまい・吐き気・頭痛(カフェイン中毒)
- 過剰摂取による死亡リスク
- 下痢・便秘
- だるさ
カフェインを少し摂っただけであれば問題ない場合がほとんどですが、カフェインを過剰に摂取すると不調が起こることが多いです。
肩こりに関係するカフェインの作用
肩こりは筋肉に疲労が溜まっている状態です。肩こりが起こる原因は姿勢や生活習慣、精神状態など様々なことが原因になります。
カフェインが肩こりに関係するのは、自律神経のバランスが崩れてしまうことが大きいです。カフェインが交感神経を刺激することによって、アドレナリンが分泌され、興奮状態が続きます。また、脳の血管を収縮し、体の筋肉を収縮させます。これは体が緊張した状態であることを意味するので、カフェインを継続して摂取していると体は緊張した状態のままです。
一時的な肩こりは本来なら自律神経が副交感神経へ切り替わり、リラックスすることによって筋肉の緊張状態が解消されるので、改善されます。
しかし、交感神経が刺激された状態のままだと緊張状態が続き、肩こりが解消されないままになり、慢性的な肩こりへと変わってしますのです。
カフェインを控えて肩こりが軽減するタイプ
肩こりを治す時、運動をしたり、マッサージをしたりして改善しようとするのが一般的ですが、それは表れた症状に対しての対処療法ではありません。
大切なのは肩こりの根本的な原因を取り除くことだとよく言われます。
肩こりの根本的な原因は
- 同じ姿勢を取り続けるなど運動不足
- 精神的なストレス、緊張・生活環境
- 枕が合わない、重い荷物を持ち運ぶ習慣があるなど肩に負担をかけている場合
- 目の矯正が正しく出来ていない、パソコンやスマホなどの使用が多い等目の筋肉に負担をかけている場合
- カフェインの継続的な摂取によって筋肉の緊張状態が続いている
上記が考えられます。
カフェインを摂取を止めて肩こりが治ったという人の場合、肩こりの原因がカフェインの摂取による筋肉の緊張だったということが考えられます。
姿勢の悪さや生活習慣、ストレスなどの精神的な緊張状態からくる筋肉の緊張によって肩こりが起こっている場合はカフェインの摂取を控えたところで変化は少ないと言えるでしょう。
意外?カフェインが含まれているもの
肩こりに悩む方の中には毎日カフェインを摂っている自覚がない方もいるのかもしれません。
カフェインが含まれている食べ物・飲み物としてよく知られているのはコーヒー、緑茶・紅茶だと思います。
それ以外にカフェインが含まれているものを一部ご紹介します。
烏龍茶
カフェインが含まれている飲み物として私の中で一番意外だったのが烏龍茶です。烏龍茶はカフェインを含む緑茶と同じ葉を使って作られており、紅茶と同様茶葉を発酵させることでお茶の種類が変わり、紅茶とは発酵の度合いが異なります。
ジャスミン茶
意外に知られていない印象があるのですが、ジャスミン茶は緑茶や烏龍茶の茶葉にジャスミンの花の香りを付けたものなので、当然カフェインを含みます。
ココア・チョコレート
ココアもチョコレートもカカオマスが原料です。カカオマスにカフェインが含まれているため、ココアもチョコレートもカフェインを含みます。コーヒーや緑茶に比べると少ない量ですが、ココアもチョコレートも食べ過ぎ・飲みすぎは禁物です。
風邪薬・頭痛薬等の痛み止め
市販薬の多くには「無水カフェイン」という成分が含まれています。これはカフェインが交感神経を刺激し、痛みを感じにくくする作用、血管を収縮する作用を目的として含まれているものです。カフェインの過剰になるほど大量に含まれているわけではありませんが、痛み止めなどは依存性の高いものの代表です。薬に頼らない改善方法を早めに見つける必要があります。
まとめ
- カフェインの摂取を止めたら肩こりが治った!という話はそもそもの肩こりの原因がカフェインの継続的な摂取だった可能性が高い。
- 実はカフェインが含まれている食べ物や飲み物があるので、普段摂取しているものにカフェインが含まれていないかチェックした方がよい。